ちょっと古い話をする。
11月初旬の話をする。
風邪をひいて恨み骨髄なのである。
いまだ尾を引いている。
東京の11月初旬といえば、まだかなり暖かい。
暑いと言っていい日もあるほどだ。
事実、街へ出れば半袖姿の人もかなり多くいる。
私も暑がりである。
でも、半袖姿の人もいる中、私は半袖Tシャツに半袖シャツの重ね着というごく常識的な装いだ。
しかし、季節を先取りするおしゃれ〜〜〜な女の子も多い。
おい、キミたち、何を考えているんだ!
迷惑だ。
気候を考えろ!
彼女達は、ブーツを履き、コートを着て、ご丁寧にもマフラーまでしている。
20度もあるのに。
暑いだろうに。
カワイイけど(弱気)。
何故迷惑かは後で述べる。
JRは民営化以来、軟弱になった。
なんでも謝ればいいと思っている。
なんでも媚びればいいと思っている。
「車内での携帯電話通話は周りのお客様のご迷惑になります」
周りのお客様の迷惑、でいいのではないか?
「ご迷惑」という丁寧語に違和感を感じるのは私だけか?
「列車の到着が2分遅れましてお急ぎのお客様には大変ご迷惑をおかけ致しました事を深くお詫び申し上げます」
2分ぐらいなんだ。
もっと余裕を持てばいいのだ。
2分遅れて困るヤツの行動計画が悪いのだ。間違いないっ。
いちいち慇懃なアナウンスがうるさいだけだ。
大体、自動で列車運行のアナウンスしておいて、それにかぶせるように同じ事をアナウンスするなんて、
サービスでもなんでもない、迷惑なだけだ。間違いないっ。
仕事帰り。
日中は20度近くあってもさすが秋、夜は結構涼しくなる。
暑がりでも常識的な服装をしている私でも涼しいと感じる。
帰りの列車に乗る(かいじ121号)。
なんと!冷房が入っている。
常識的な服装をしている私にはちょっと寒いくらいだ。
「うわー、車内暑いな、かなわん」と、サラリーマン風。
バカタレ!
暑いなら血行が良くなるアルコールなんか飲むな!
その前に上着を脱げ!
「やだぁ〜、車内むぅっとするぅ〜、あつぅーーい」と、OL風。
トンチキ!
暑いのはテメエのせいだ。
そのブーツとコートとマフラー脱げ!
全部脱げ!
かくして、寒い車内での帰宅が続き、風邪をひいた。
風邪をひいても車内は寒い。
これを迷惑と言わずしてなんと言うのか。
恨み骨髄なのである。
追 伸:
街は面白い人でいっぱい。
先日の帰りのこと、電車に座っているとドアのところに立って携帯に熱中している若いサラリーマン(風)がいた。
ちょっとイケメンの彼氏、私が男だからこそ羨む端整な顔立ちとスマートなプロポーション。
頭も良さそうだ。
その彼氏、ふとしたことで携帯を落とし、運悪く電車とホームの隙間から携帯が線路脇へ落ちてしまった。
あ、あーー、あ゛ーーーーー!
イケメンらしからぬ動揺ぶり。
ホームに下りて座り込み、下を覗いている。
「落ちた。落ちました。分かりました!落ちました」
正座してしまい、喚いている。
端正に見えて、ヨッパライだったらしい。
「そうです、落ちました。ボクの携帯。結構です、落ちました」
(まもなく発車します、のアナウンス)
「そうですか、発車しますか。いいです、さあ行って下さい。はやく行って下さい、わぁーー」
車内は失笑の渦。
寒い車内も少し暖かくなった。