++つれづれに(旧)++

2002年01月31日の日記

東京21時44分発・特別急行かいじ119号甲府行き、その2
しつこいようだが、旅日記ではない。
旧版「つれづれに」に同名のタイトルで書いたのは3年前。その続報である。
因みに、かいじとは「甲斐路」のことである。

私が乗る、始発の東京から3つ目の停車駅、立川までの様子である。
3年前、それまで仕事へ行くのに必ず車を使っていたものを、
多少でも運動になれば、ということで電車を使うようにしたのだが、
慣れぬ混雑した電車は、案外疲労感を呼ぶものであった。
たまたま帰りにタイトルの特急に時間がちょうど合い、
これで帰るのが「」になってしまった、ということなのである。

それじゃ、この3年間ちゃんと歩いて仕事に言っているのか、
というと、もちろんそんなことはない
雨が降れば挫折するし、夏の暑い時期は肌が弱いことを理由に車で通っていた。

最近、冬になってからは歩くのも快適なのでまた電車を使うようになった。
冬なのに快適?とギモンに思われる方も多いと思う。
東京の冬は寒くても7〜8℃はある。
厚着をしてコートを羽織り、快晴の中をせっせと歩けば汗がにじむほど。
快適なのである(人によっては、「暑がり」とも言う)。

今日も帰りにかいじに乗った。
相変わらず特権意識のある輩や、車内アナウンスの前後に流れるチャイム?と
同じメロディを携帯のチャクメロにし、自慢げに何回もならすおねえちゃん、
それに対して「うるさい!!」と怒鳴るおじさん、飽きることがない。

最近では、以前より乗車率が大幅に上がったようだ。
その理由は「ライナー」という全指定の通勤快速が、
追加料金500円で登場したのにならい、それまで730円だった特急料金も
500円に値下がりしたためだと思われる。

そんな中で、新しい人種発見、それは「タヌキ寝入り」症候群。
特急料金500円が勿体ない(たぶん)と感じるサラリーマン達(おそらく)の事。
彼らは、乗車して席に座るなりビールや日本酒の蓋を「プシュッ」とあけ、
グビグビとうまそうに喉を鳴らす。
ふぅ、とため息を付いた後、おつまみや軽食をつまむ。
勿論、片手には週刊誌である。
大変くつろいでいる様子が手に取るように感じられる。
疲れているのだろうけど、とても眠るような雰囲気ではない。
それが、、、

遅くても新宿を過ぎると検札が来る。特急なのだから当然のことだ。
するとどうだろう、症候群の彼らは突然眠りに就くのである。
さっきとはうって変わって、疲労困憊している模様だ。
車内アナウンスでも、検札に来た車掌さんも、しつこいくらい
乗っている電車は特急で、特急料金がかかるとアナウンスしている。
私などはアナウンス内容を覚えてしまい、すぐにでも車掌になれるのではないか、
と、錯覚してしまうほどだ。

着々と車掌が近づいてくるのだが、起きる様子は微塵もない。
私など、それは寝ることもあるが、それでも車掌が近づいてくると
現金と切符を握りしめ、「ちゃんと払う気があるぞ」と意思表示をしているのに。

とうとう順番が来た。それでも寝ている。
微動だにしないのがかえって不自然だ。
車掌は、奇術師?のナポレオンズ?のめがねをかけた背の高い方のやつを
陰険な人相にしたようなやつ。威圧感がある。
言葉は丁寧と言うより慇懃なのだが、有無を言わせない、取り付く島のない、
といった感じの話し方をする。

「お休みの所申し訳ございません、乗車券・特急券を拝見いたします」
と、抑揚のない綺麗なロングトーンのようなしゃべり方だ。
症候群の彼は、この言葉を最低2回聞いたあと不機嫌そうに起きる。
無愛想に定期を見せる。
車掌は「特急券はお持ちではないのですね?」と尋ねると、
「八王子!」とぶっきらぼうに答える。
ああ、そんなに500円がほしいのか。そうなんだろうなあ。
まあ、安いランチなら食べられるだろうし、タバコも2箱買える。

もう一つ面白い人達がいる。
検札は通常車両の前から行われるので、混雑具合によっては立川に着くまでに
最後部までこないこともある。駅に近づくと車掌は戻ってしまうからだ。
そこで、それを狙って(と思われる)車両の後ろの方に座る輩である。
何故そう思うかというと、後ろの席を競って奪い合い(東京ではいくらでも空いているのに)
検札が近づくと突然眠り、立川が近づくと脱兎のごとくデッキに移動するからである。
しかしJRもバカではない。突然後ろから入ってきて、
後ろから検札を始めることもある。車掌と客の腹のさぐり合いだ。
今日はどうなるのかと、いつも楽しみにしている。
やはり、電車で30分くらいの距離に特急を使うのは贅沢なのだろう。

オマエも贅沢だろ!?
え?違います。
私の場合、家に帰ってから夜中じゅうHPの管理、メール、
演奏会のプレゼン企画書の作成、と大変なのだ。
そのための、とてもとても大切な安息の場、なのだ。
特急の車内が安息の場だなんて、貧しいことではないか!
2002年01月31日(木)   No.10 (鉄道)

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