++つれづれに(旧)++

2003年04月29日の日記

強靱な歯を持つ女(ひと)
気持ちの良い季節である。

先日、そんな心地よい風が吹く東京駅の東海道線ホームに降り立った。
まだ日中である。

そこへ二人の女性が歩いてきた。
年の頃は20台後半から30代前半のなかなかの美人
一人は、大きめのバッグを左腕に提げ、右手には大きなカートンボックスを持っている。

私の側で立ち止まると、右手に持っていたカートンボックスを両足に挟み、
右手で左腕に提げているバッグの中から水のペットボトルを取り出した。
そして、、、

ふたを歯でくわえ、手だけでなく顔もひねり、
バキバキバキ
と音を立ててふたを開け、美味しそうに水を飲んだのだった。

爽やかな風が吹いている。

歯の強靱さが少しだけうらやましかったが、
その美しさが、ほんのちょっとだけ色あせたような気がした。


本当に気持ちの良い季節だ。


(実話)
2003年04月29日(火)   No.22 (街角で)

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